子どもが最近なんだか甘えん坊になったり、抱っこが増えたり、不機嫌が続いたり…。
「うちの子どうしたんだろう?」
「これって赤ちゃん返り?」
「保育園で何かあったのかな…」
そんなふうに不安になることはありませんか。
病児保育の現場でも、5月前後になると同じような様子の子が一気に増えてきます。
保育室に響く子どもたちの泣き声が
“ちょっと疲れたよ〜!”と
合唱しているようにも聞こえる時期です。
これは「問題行動」ではなく、むしろ“頑張ってきた証”として出てくる自然な反応です。
なぜ5月に「甘え」が強くなるのか?
理由は大きく分けて3つあります。
1. 「適応の疲れ」がドッと出る時期
4月、子どもたちは新しい先生、新しいお友達、新しいルールの中で、毎日一生懸命適応しようと頑張っています。
環境に慣れるために気を張り続けているため、見えないところで大きなエネルギーを使っています。
そして5月。
少し慣れてきたタイミングで、それまで張っていた緊張の糸がふっと緩み、一気に疲れが出てきます。
その反動として、家では甘えが強くなることがあります。
2. 「心のガソリン」が空っぽの状態
慣れない環境で過ごすことは、子どもにとって想像以上にエネルギーを消耗します。
GWで一度リラックスしたあとに再び集団生活に戻ることで、
「また頑張らなきゃいけない」
「ママ・パパともっと一緒にいたい」
という気持ちが強くなります。
その結果、家では一気に甘えが爆発するように見えることがあります。
これはわがままではなく、安心できる場所でエネルギーを回復しようとする自然な反応です。
3. 気温差による身体の疲れ
5月は日中と朝晩の寒暖差が大きい季節です。
大人でも体調を崩しやすい時期ですが、体温調整が未発達な子どもはさらに影響を受けやすくなります。
体のだるさや不快感をうまく言葉にできないため、
- 甘える
- 不機嫌になる
- 抱っこが増える
といった形でサインを出すことがあります。
病児保育・保育園の現場で見える「今の状態」
この時期によく見られるのが
- 朝の登園時に大泣きする
- いつもより甘えが強くなる
- 情緒が不安定になる
- 発熱や体調不良が増える
といった様子です。
病児保育の現場でも、この時期は利用が一気に増えてきます。
これは単なる風邪や感染症だけでなく、精神的な疲れが体に出ているケースも少なくありません。
子どもは言葉で説明できない分、泣く・甘える・不機嫌になることで自分の状態を表現しています。
こびとオレンジ病児保育でも、「熱だけじゃなく、なんとなく疲れている感じ」の子は毎年この時期に増えます。
少人数でゆったり過ごしているうちに、少しずつ表情がやわらかくなっていく子も多くて、「ちょっと休憩が必要だったんだな」と感じることがあります。
病児保育の現場では、病状だけでなく、そうした“気持ちの回復”も大切にしながら関わっています。
「甘えが増える」は悪いことではない
この時期の甘えや不機嫌は、退行ではなく“回復のプロセス”です。
外で頑張れるようになったからこそ、家で安心して崩れることができるとも言えます。
つまり、
👉 甘え=ダメになったサインではない
👉 甘え=安心できる場所でエネルギーを回復している状態
です。
親としてできる関わり方
この時期は「直そうとする」よりも「戻してあげる」意識が大切です。
● いつもより抱っこやスキンシップを増やす
言葉よりも、「安心できる」が優先される時期です。
● 「甘え」を無理に止めようとしない
「もう赤ちゃんじゃないでしょ」
「さっきも抱っこしたよ」
と言いたくなる日もありますよね。
でもこの時期の甘えは、“困らせたい”というより、「安心したい」という気持ちから来ていることも多いです。
全部応えきれなくても大丈夫ですが、「疲れてるんだな」と少し頭の片隅に置いておくだけでも、親の気持ちが少しラクになることがあります。
● できることも少し代わってあげる
「自分でできるはず」のことも、今は甘えたい時期。
少し手を貸してあげるだけで納得することもあります。



……と、ここまでお伝えしましたが、もちろん毎回全部受け止めきれるわけじゃありません。
私自身も今、4歳の息子の甘えが強くなっていますが、
下の子のお世話をしながらだと、
「気持ちはわかるけど、今は自分で歩いて〜!」
と思う場面もたくさんあります(笑)。
だからこそ、“完璧に寄り添わなきゃ”と思いすぎなくてもいいのかなと思いながら、日々子育てしています。
● 親も完璧をやめる
ごはん・家事・予定を少しゆるめるだけで、子どもも落ち着きやすくなります。
毎日きちんとやろうと思うと、大人も疲れてしまいますよね。
そんな日は、“ちょっと気持ちがゆるむ時間”に助けられることもあります。
ちょっと気分が上がる“親子時間”が安心につながることも
この時期に「ママ一緒にやろう」が増えることもあると思います。
我が家でも、そんな日は“ちゃんとしたお菓子作り”というより、一緒にホットケーキを混ぜるくらいの時間に助けられることがあります(笑)。
ほんの少しでも、「一緒にできた」があるだけで、子どもの表情がやわらぐこともあります。
寝る前の“甘えモード”が強くなるときに
日中は頑張れていても、寝る前になると急に甘えが強くなる子もいますよね。
わが家でも、“ママの隣を取り合って、寝るまでに時間がかかる…”なんてことも日常です(笑)。
そんな日は、“早く寝てほしい”より、「今日は安心して眠れたらいいか〜」くらいの気持ちで、ゆっくり過ごすようにしています。
音や光で少し気持ちを切り替えられるものがあると、親子ともにラクになる日もあるなと感じています。
もし「預けること」に迷う日があったら
5月は、子どもの体調や情緒が不安定になりやすい時期です。
「今日は休ませた方がいいかな」
「でも仕事も休めない…」
そんなふうに悩む日もあると思います。
病児保育を利用する場面でも、「かわいそうなのかな…」と罪悪感を感じる方は少なくありません。
もし気持ちが揺れる時は、こちらの記事も参考になるかもしれません。


親も「頑張りすぎない」が大切
新年度のこの時期は、子どもだけじゃなく、大人もかなり疲れがたまりやすい時期です。
「なんだか機嫌が悪いな…」
「ずっと抱っこって言われるな…」
そんな日が続くと、親の方も気づかないうちに余裕がなくなってしまいますよね。
さらに、この時期は体調を崩しやすい季節でもあります。
実際に、「甘えが強くなったと思ったら発熱した」という子も、現場では少なくありませんでした。
我が家でも、“少しラクできるもの”に助けられる場面はたくさんあります。
もし今、お子さんを看病中の方や、「なんだか最近ずっと不機嫌だな…」「このまま体調崩しそうだな…」と感じている方には、こちらも参考になるかもしれません。
まとめ|甘えは「安心したい」のサインかもしれません
5月に見られる甘えや不機嫌は、決して“わがまま”や“後退”ではありません。
新しい環境で頑張ってきたからこそ、安心できる場所で気持ちを戻そうとしている姿でもあります。
子どもも大人も、新年度を頑張ってきた時期。
「ちょっと疲れてるのかもね」
「甘えたい日もあるよね」
くらいの気持ちで過ごせると、親も少しラクになるかもしれません。
そして、子どもが安心して「甘え」を出せているのは、それだけ“安心できる場所”があるということでもあります。
毎日は難しくても、できる時にちょっとだけ“心の充電”を意識してみる。
そんな時間を重ねていくうちに、
「最近ちょっと落ち着いてきたな」
そんなふうに感じる日も、きっと少しずつ増えていくと思います。
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