保育士の働き方「大変さの種類が違うだけだった」|一般保育園と病児保育の違い

一般保育園で2年、その後は病児保育で14年(主任経験あり)勤務してきました。
現場を移って働く中で、「同じ保育士でもここまで違うのか」と感じる場面が何度もありました。

今回は、一般保育園病児保育それぞれで感じた“しんどさの質の違い”について、実体験ベースでまとめています。

目次

保育士として働く中で感じた“大変さの違い”

保育士の仕事って、どこで働いていても「大変だよね」でまとめられがちです。

でも実際に現場を移って感じたのは、
大変さの“量”ではなく“種類”がまったく違うということでした。

同じ「しんどい」でも、体に残る疲れ方や気持ちの消耗の仕方が全然違います。

そしてどちらにも、それぞれの良さがあります。

一般保育園で感じていた“しんどさの質”

一般保育園のしんどさは、一言でいうと「ずっと動き続けるしんどさ」でした。

  • 常に時間に追われる
  • 子ども複数の対応が同時に発生する
  • 朝から帰るまで“止まる時間がほとんどない”
  • 行事や準備で仕事が積み重なっていく

とにかく、頭も体もずっとフル回転です。

特にきつかったのは、「今の対応をしながら、少し先の準備や予定のことも同時に考える」状態が続くことでした。

行事や制作の準備など、先の仕事も常に頭の中に残っている感覚です。

終わったと思っても次が来るので、
“終わりが見えない疲れ方”をするのが一般保育園の特徴でした。

加えて一般保育園では、持ち帰りの仕事があることもありました。

制作の準備や、ピアノの練習など、
家に帰ってからも仕事のことを考える時間が続く日もあります。

もちろん、どの園でもそうとは限りませんし、働き方は園によって大きく違います。

ただ私の経験としては、「仕事が終わっても完全には切り替えられない感覚」があったのも事実でした。

そして一人ひとりと丁寧に関わりたい気持ちと、時間に追われる現実とのギャップにしんどさを感じることもありました。

「ごめん、あとで聞くね」と声をかける場面が続き、
気づけばそのまま一日が終わってしまうこともあります。

「あのときちゃんと聞いてあげられなかったな」と、家に帰ってから思い出して落ち込む日もありました。

運動会などの行事では、子どもに対して強く声をかけながら指導しなければならない場面もあり、その中で感情的にも体力的にも消耗することがありました。

病児保育で感じた“しんどさの質”

一方で病児保育は、まったく別の種類のしんどさがあります。

一見すると人数も少なく、静かで落ち着いています。
でもその静けさの中に、別の緊張があります。

  • 病気の子どもを預かることに伴う責任の重さがある
  • 子どもの体調変化を常に観察する必要がある
  • 判断をその場で求められることがある
  • 保護者対応の一つひとつが重い意味を持つ

病児保育の大変さとしては、保育に加えて「看護的な視点」が必要になることがあります。

保育士としての知識に加えて、体調の変化や医療的な基礎知識も理解しながら関わっていく必要があり、働きながら少しずつ身についていく部分も大きい仕事でした。

また、病気のお子さんをお預かりしてお返しするため、家庭でのケア方法や受診の目安などを保護者に伝える場面もあります。

薬の扱いや「この場合は受診してください」といった説明は特に慎重さが求められ、伝え方にもプレッシャーがあります。

保育園でも情報共有はもちろん大切ですが、病児保育ではそれが“医療に関わる判断につながる情報”になることも多く、その重みは一般保育園とはまた違う種類のものでした。

そして病児保育は、その日その日で関わる子どもが変わるため、まず短い時間の中で「その子の状態を正しく把握すること」が大切になります。

毎回ゼロから情報を整理して、短い時間で状況をつかんでいく必要があります。

持ち越して積み上げていくような大変さとは少し違い、その場その場で状態を整理し、判断していく仕事です。

静かなのに、ずっと気が抜けない。
これが病児保育のしんどさでした。

でもその分、一人の子どもと向き合う時間の濃さもあります。

一番大きな違いは「疲れ方」だった

両方を経験して一番大きいと感じた違いはここです。

  • 一般保育園:動き続ける疲れ
  • 病児保育:集中し続ける疲れ

例えばこんな違いがあります。

  • 複数対応で体力が削られる vs 1人に集中して神経が削られる
  • にぎやかさの中で消耗する vs 静けさの中で消耗する

同じ“保育士の仕事”でも、疲れの質がまったく違うのが正直な実感でした。

「どっちが大変か」ではなく「合うかどうか」

この2つを比べるときに大事なのは、
どちらが上とか下とかではないということです。

一般保育園にはチームで動く良さがありますし、
病児保育には一人ひとりと深く関われる良さがあります。

ただし向き不向きははっきり出やすいと感じました。

一年という長い時間の中で子どもの成長を見守っていくことにやりがいを感じる人もいれば、
その日その瞬間の姿を丁寧に受け止めながら関わることにやりがいを感じる人もいます。

行事などを通して、子どもたちと一緒に達成感を積み重ねていくことにやりがいを感じる人もいれば、
不安な気持ちで来た子どもが安心して過ごせるように、短い時間の中で関わりを組み立てていくことにやりがいを感じる人もいます。

どちらが良い・悪いではなく、
どちらの環境の中なら自分らしく関われるかという視点に近いと思います。

私自身は、結果的に一人ひとりとじっくり関われる病児保育の方が合っていたと感じています。

まとめ|同じ「保育士」でも働く環境で世界は変わる

保育士の仕事は一つに見えて、実際はかなり幅があります。

今回感じたのは、「同じ大変でも、疲れ方は全然違う」ということでした。

そしてどちらにも良さがあり、しんどさの中に働きがいも確かにあります。

もし今の働き方がしんどいと感じている場合でも、
それは“保育士が向いていない”というより、
働く環境との相性の問題かもしれません。

どちらの現場にも、それぞれのリズムと良さがあって、
「どっちが正解か」じゃなく「どこが自分に合うか」なんだと思います。

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この記事を書いた人

一般の保育園で2年、病児保育で14年勤務。
主任としての経験もあり、保護者と現場をつなぐ役割を担ってきました。

現場で見てきたリアルな悩みや、「預けること」への不安。
その経験をもとに、病児保育や子育てについて、現場目線でわかりやすく発信しています。

現在は、想いを形にするロゴ制作も行っています。
大切にしているのは「相手の気持ちに寄り添うこと」です。

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